フットケア 糖尿病

糖尿病の三大合併症は、糖尿病神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病腎症です。

その中でも、糖尿病神経障害は、高血糖により、手足の神経に異常をきたし、足の先や裏、手の指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症です。
また、高血糖の状態はからだの抵抗力を落とすため、細菌感染がおこりやすくなります。

進行して知覚が低下した結果、足潰瘍や足壊疽となる患者さんもいます。
糖尿病性足潰瘍は、重症化すると下肢切断に繋がります。

そのため、予防が大切になります。


普段から足に傷を作らないよう注意をはらい、毎日、足を観察して、ケアを行うことで糖尿病足病変を予防することができます。

患者さん自身がケアし続けられるように援助が必要です。

糖尿病足病変

糖尿病足病変の発生機序

   自立神経障害     感覚神経障害     運動神経障害
    ↓   ↓       ↓          ↓
交感神経障害 発汗低下   知覚低下       足内在筋委縮
   ↓     ↓      ↓          ↓
骨再吸収亢進 皮膚乾燥   無痛性外傷      足・足趾変形
  ↓             ↓          ↓
関節障害                     足底部胼胝
  ↓
シャルコー変形  →      潰瘍   
(足のアーチがつぶれ関節に変形を起こす)

足に傷を作らないために…

 家の中 外でも靴下をはく
 足に合った靴を選ぶ
 低温熱傷に注意する
 爪は切りすぎない
 清潔にしておく 

 

疾患に合わせた予防・管理

 基礎疾患からくる足の特徴を知り、傷を作らないためのケアを見直す
 足に関心を持ち見る習慣を指導
 患者が続けられる予防ケアを見つける
 セルフケア継続のために支援